体験講習プラス
第二段階として事実をただ書くのではなく描写することが大事です。描写するとはどういうことでしょうか?簡単にいうと状態や様子を分かりやすく表現するということになります。 たとえばうれしかったことを書くとします。 「とてもうれしかった。」 確かにうれしかったと書いてありますので、うれしかったということはわかります。ただ印象としては薄いものとなって心にほとんど響かないものとなっていると思います。では次はどうでしょう?
「やった。」と大声で叫んだ。手を胸にあて、何度も空を見上げた。涙が止まらなかった。
どうですか?うれしさが伝わってきましたか?ここで注意したいことはうれしいという言葉を一切使ってないということです。全て動作だけです。ただうれしかったと書いても気持ちが伝わってこない、このように別の表現に置き換える(描写する)ことで、読み手の想像力をかきたてるのです。
つまり気持ちや感想を伝えたければ気持ちや感想を書かない? =別の表現に置き換えるということなのです。
では先ほどの例としてあげた作文にさらに描写を加えて見ます。先ほどの例と比べてみてください。 都の対抗戦。2対2のまま最終回。 打席が回ってきた。3塁には吉田君がいる。 一球め、遠く外れてボール。二球め、思いっきり振った が空振り。歯を食いしばる。太陽が照りつけ、汗がしたたる。三球め、バットにあたった。僕はとにかく夢中で走った。ボールが高く上がりセンターが突っ込んでくる。セン ターが飛びついた。落ちろ、落ちろ、大声で叫ぶ。 ボールが落ちて大きく弾んだ。 思わずこぶしを空に突き上げた。 と、このようになりますがいかがでしょうか?